「Fラン大学って行く意味あるの?」「Fラン行ったら就職できないの?」と心配している高校生や親御さんもいるのではないでしょうか。私の息子も去年受験生だったので、自宅からわりと近いFラン大学のオープンキャンパスにいくつか行ってみました。
そこで感じたFラン大学の「行く意味」についていろいろと感じたことがあるので、就職できない噂もまとめてご紹介いたします。Fラン大学が候補に入ってきている高校生、息子や娘の進路をどうしようと悩んでいる保護者の方はぜひご参考ください。
Fラン大学って行く意味あるの?
息子と一緒にFラン大学のオープンキャンパスに行った私。行く意味については、「あるような、あまりないような?」といった評価が正直なところでした。それでも、人によっては行く意味があると感じるので、そのあたりを詳しくご紹介していきましょう。
大学の卒業資格がもらえる
Fラン大学に行く意味は、「大学の卒業資格がもらえる」ことです。Fラン大学に行くなら高卒で就職したほうがマシ?…と思っている方、SNSで流れてくるコメントに心が揺れている方も多いのではないでしょうか。
しかし、高卒で就職するとなると、将来的に転職する際、選べる会社が少なくなってしまう恐れがあります。求人募集の条件は「大卒以上」になっているケースも多いもの。高卒だと、大卒条件の募集に応募することができないというわけです。
そういった視点で考えると、「Fラン大学に行く意味は大いにある」といえるでしょう。
学費全額免除のチャンスがある
大学の4年間の学費は、文系で400~500万円ぐらい、理系だと600万円前後からとかなり高いです。そのため、家庭の経済状況によっては「金銭的に大学に行けない」「2年分くらいしか出せそうにない」というケースもあるでしょう。
大学によって違いがありますが、一部のFラン大学では特待生など学費を大幅に(もしくは全額)免除してくれるという試みを打ち出しているケースもあります。
奨学金には給付型もありますが、申し込む際に資産状況についての提出があったり、評定基準も高めだったりするので意外とハードルが高いもの。
そのため、まあまあ学力があるけどお金の捻出が難しい家庭は、そういった試みを活用して大学進学が狙えます。高校生からしたら、金銭的には親孝行できるので、行く意味はあるといえそうです。
自宅から通える
自宅から通える大学は、Fラン大学しかない。田舎に住んでいたら、そんな高校生もいるのではないでしょうか。大学の学費は出せるけど、ひとり暮らしの仕送りまではできない家庭も多いかと思います。
我が家も、ひとり暮らしまでのお金は出せないです。自宅から通えることが最優先なら、Fラン大学に行く意味はおおいにあるといえるのではないでしょうか。ご自身との相性が良さそうな大学なら、Fランクであっても受験を考えてみるとよいでしょう。
Fラン大学の注意点!就職できない?
ここからは、Fラン大学を選ぶ際の注意点をご紹介します。そして、就職できないという噂は本当なのでしょうか。
就職できない?
Fラン大学を選ぶ際の注意点は、就職率をきちんと確認することです。Fランだから就職できないかどうかは人によるでしょうが、やっぱり就職率60%以下くらいになってしまうと正直なところ「低いな」と感じます。
個人的な親目線では、80%~90%ぐらいの大学が希望です。自分の進みたい業界が、大学の公表する就職先に含まれているのかどうかもきちんとチェックしておくと後悔が少ないのではないでしょうか。
極端に定員割れしていないか
Fラン大学を選ぶ際の注意点は、極端に定員割れしている学部が複数ないかどうかです。あからさまな定員割れを起こしているFラン大学は正直なところ、今後の運営が不安です。
学生が入学を希望しなければ、大学としての収益も上がらないし、比例して授業の質も向上していかないと予想できます。また、最悪のパターンとしては、卒業しても「母校がなくなる」悲劇に見舞われる恐れがあります。
模擬授業を受けておこう
オープンキャンパスで模擬授業に参加しておくことも、Fラン大学を選ぶ際の注意点です。私が息子と出かけたFラン大学は、先生が親切で雰囲気もとても良かったです。
しかし、学生の興味を引く授業をしているかというと微妙な感じがしました。勉強熱心でない我が息子にとっては、「ちょっとつらくなりそうだな(;^_^A」と、正直思いました。
それと、収益の関係なのか、学生食堂のメニューの値段がちょっと高いような気も?何にせよ、さまざまな面をFランクではない大学と比較して、納得しておくことが後悔を防ぐことになるでしょう。
一般選抜の倍率もチェック!
Fラン大学を選ぶ際の注意点は、一般選抜における学部全体の倍率をチェックすることです。ほとんどの学部が1.0倍とか1.0を下回っているようなら、もう少し上のランクの大学を総合型選抜で目指しておいたほうがよいかもしれません。
保証はできませんが、一般選抜で1.0とか1.0以下なら、「受ければ受かる」可能性が高いと考えられるので。大学全入時代といわれていますが、去年、息子の受験を終えて、あながち言い過ぎた表現ではないと感じました。
もちろん評定にもよりますが、あえてFランを受けるというところからスタートしなくてもいいのでは?とも思います。
立地は大丈夫?
Fラン大学を選ぶ際の注意点は、立地はそれで大丈夫かということです。その大学がFランになってしまったのは、「立地がイマイチだから」という理由もありそうだな…とオーキャンに行って感じたからです。
- 周囲は山!何もない
- 交通の便が悪い
- 最寄駅からのバスが不便
親目線ですが、私立の大学は高い学費を支払うのだから、周辺環境や通いやすさも重要なポイントだと思います。通学のモチベーションにも関わると思うので、ぜひ立地も熟考することがおすすめです。


Fラン大学に行く意味はあるけれど…
そんなわけで、Fラン大学に行く意味は大いにあるといえます。やはり大卒資格は、将来転職するかもしれないことを考えると大きいです。
しかし、それは「Fラン大学にしか出願できなさそう」という状態であれば、という場合に限られるのかもしれません。個人的には、できればもうちょっと上のランクが目指せるように頑張ることをおすすめします。